電源回路 ─ Voltage Regulator Module ─
CPUソケット付近に配置された電源回路には、ASUSがDIGI+ VRMと呼ぶ、6+2フェーズのデジタルVRMが採用されています。ASUSはDIGI+ VRMの利点として、フェーズ数を1フェーズ単位でスムーズに切り替えできることや、クロック制御にスペクトラム拡散方式を採用したことによる電源回路自体のノイズ抑制などを挙げています。
電源回路のコントローラチップは、DIGI+ VRM EPUと刻印された「ASP1000C-16」が搭載されています。PWMコントローラとASUSの電力管理チップを纏めたチップのようですが、ちょっと調べた感じでは、CHiL Semiconductor製のチップのようです。
拡張スロット ─ Expansion Slots ─
拡張スロットは、PCI Express 2.0 x16スロットが1本、x16形状のPCI Express 2.0 x4が1本、PCI Express 2.0 x1が2本、PCIが3本となっています。F1A75-V PROでは、拡張スロットに対応ビデオカードを接続することで、APU内蔵グラフィックスとビデオカードAMD Dual Graphicsが利用可能となっています。
また、x16形状のスロットはCrossFireXをサポートしており、x16 + x4という帯域の組み合わせでCrossFireXを構築可能です。ただし、CrossFireXを構築した場合、上から2番目のPCI Express x1スロット(PCIEX1_2)が利用できなくなる仕様となっています。
▲ 表面
▲ 裏面
その他
USB 3.0/USB 2.0
バックパネルに4ポート用意されているUSB 3.0ポートは、4ポートのうち2ポートがAMD A75 チップセット接続で、残りの2ポートはASMedia ASM 1042に接続されています。AMD A75 チップセットは最大で4つのUSB 3.0ポートをサポートしていますが、残り2つのポートは内部接続用のピンヘッダーとして用意されています。
USB 2.0ポートは、すべてAMD A75 チップセットによって提供されており、バックパネルの2ポートと、内部接続用ヘッダーが4つ(8ポート)実装されています。
イーサネットコントローラ(LAN)
▲ イーサネットコントローラは、Gigabit LAN対応のRealtek RTL8111E。
オーディオコントローラ
▲ オーディオコントローラは、Realtek ALC892。
スーパーI/O
▲ スーパーI/Oは、ITE IT8728F
TPU
▲ ASUS独自のオーバークロック専用制御チップ「TPU」。チップセットを介さずにクロックおよび電圧の制御が可能。
▲ TPUと電力管理チップ「EPU」は、マザーボード上のスイッチでON/OFF可能。
クロックジェネレータ
▲ クロックジェネレータには、ICS 9LPRS477DKLを搭載。
コンデンサ
▲ ボード上のコンデンサは、APAQ製の固体コンデンサで統一されている。