Prolimatech 『ARM-02』は、Prolimatech製CPUをAMDのSocket AM2系/AM3採用マザーボードに固定するためのリテンションキットです。
正式に対応を謳っているソケットは、AMD Socket AM2/AM2+/AM3の3ソケットで、対応CPUクーラーは、『Megahalems』、『Megahalems Rev.B』、『MEGA SHADOW』、『ARMAGEDDON』、『SUPER MEGA』の5製品が挙げられています。
『ARM-02』は、CPUクーラーの取り付け方向の選択が可能で、ケースのエアフロー設計に合わせて上面排気と背面排気を選択することが可能です。このあたりの仕様は以前発売されていたProlimatech製CPUクーラー向けのAMD用リテンションキット『AMR-01』と同じです。
『ARM-01』との違いは、干渉問題により取り付け出来なかった『ARMAGEDDON』に対応したことと、140mm角ファンを無理なく取り付け可能になった点です。
▲ 特殊なヒートパイプレイアウトのARMAGEDDONとの干渉が解消
▲ クーラー本体を押さえつけるバーに固定ネジが埋まる仕様。
Socket AM2/AM2+/AM3対応を謳う本製品ですが、ネジ穴位置とCPUの寸法が同じ新ソケットのSocket AM3+やSocket FM1にも取り付けることができます。ちなみに、このページに掲載している写真は、ASUSのSocket FM1対応マザーボード『F1A75-V PRO』に取り付けた際のものです。
ただ、Socket AM3+とSocket FM1では、ソケット標準リテンションの形状が変更になったため、マザーボードの部品レイアウトによっては『ARM-02』と干渉してしまう可能性があります。
▲ ASUS F1A75-V PRO (Socket FM1) のソケット周辺レイアウト
▲ ARM-02の枠を取り付けた状態
『ARM-02』のリテンションの中で、マザーボード表面側からバックプレートへ固定する枠部分は、CPUクーラーを固定するとボード表面から若干浮き上がる仕様となっています。
リテンション枠とマザーボード表面間のクリアランスはおよそ2mm程度です。リテンション枠が被さる位置に2mm以上の高さのある部品が実装されている場合、リテンションを取り付けられない可能性が考えられます。
『ARM-02』が公式に対応を謳うSocket AM2/AM2+/AM3の場合、ソケット標準のリテンションが被っている位置なので大抵大丈夫ですが、Socket AM3+/FM1の場合はこの干渉問題が発生する可能性があります。
▲ クーラー固定時。マザーボード表側のリテンション枠は浮き上がっている。
▲ マザーボード表面からリテンション枠までのクリアランスは約2mm
ちなみに、この仕様のため、リテンションの枠とバックプレートを固定した時点では、上下にカタカタ動く状態になっています。
『ARM-02』には取扱説明書が添付されていませんし、対応CPUクーラーに付属しているIntelリテンションはこれほど大きく動くことがないため、不良や相性を疑われることもありそうですが、CPUクーラーを取り付けるまでは完全に固定されないのが仕様となっています。
▲ 枠とバックプレートを固定しただけでは上に引っ張られないため、カタカタと動く状態。